咬み合わせが部分的に逆になっている歯並び

昔と比べやわらかい食べ物が増えるなど食生活が大きく変わった現代、咬む回数が減ったことによって顎が正しく育たないケースが増えています。そのため、歯がきちんと並ぶスペースが足りずに重なったり、ねじれたり、デコボコになったりした歯並びに悩まれている方は少なくありません。このようなデコボコの歯並びを、「叢生(そうせい)」「乱杭歯(らんぐいば)」といいます。

叢生や乱杭歯は、歯みがきがしにくいため虫歯や歯周病になりやすく、口臭の原因にもなりがちです。このような歯並びの方は、お口の健康を守るために矯正治療を受けたほうがいいでしょう。

叢生、乱杭歯の原因

叢生、乱杭歯は上の項でご説明したように、顎が小さいことが原因となって発症します。永久歯に生え変わるときにそれぞれの歯が押し合うように生え、正しく並ぶことができなくなるのです。また、乳歯が虫歯になり抜けたまま放置していたという場合にも、隣の歯が空いたスペースに移動してくることで、永久歯が正しい位置に生えてこなくなるケースがあります。

叢生、乱杭歯の治療法

叢生や乱杭歯の治療は、大まかに次の3つの方法があります。

1)顎を拡大させる 2)歯を削って小さくする 3)歯を抜く

この中から、患者様の年齢や症状によって適したものをご提案します。具体的にはブラケットを歯の表面に取りつけ、ワイヤーをとおして歯並びを調整する一般的な治療や、小さいお子様であれば、入れ歯のような装置「床矯正」によって顎の大きさを拡げるといった治療があります。

治療期間は通常2~3年はかかりますが、長い目で見た場合、叢生や乱杭歯をそのままにしておくとさまざまな悪影響を及ぼすため、できるだけ早く矯正治療をご検討ください。
» 乱れた歯並びの悪影響

叢生、乱杭歯の治療例

治療前 正面

治療前 正面

治療前 側面

治療前 側面

治療中

治療中

治療後

治療後

八重歯とは

少し昔のアイドルであれば、口元からちょっと八重歯がのぞくと、それがチャームポイントだといわれていました。しかし、八重歯がもてはやされるのは日本ならではのこと。実際は歯並びが乱れていることに変わりはなく、歯科先進国である欧米では、「ドラキュラ」のイメージもあって決して好かれていません。多くの場合、早い時期に治療を受けることが多いようです。

八重歯となる犬歯は、永久歯への生え変わりの中でも遅い時期に動き出します。そのため、顎の大きさが小さく生えるスペースがなくなり、列を外れて重なって生えてきてしまうのです。

八重歯のまわりは食べカスが詰まりやすく、また歯みがきもしにくいため、虫歯や歯周病になりやすくなっています。「八重歯は問題ない」と思い込まず、一度矯正専門医にご相談ください。

矯正装置にはさまざまな種類があります。
当院では矯正認定医が、一人ひとりに合った装置をご提案します。
装置についてくわしくは、「当院の矯正装置」をご覧ください。

矯正治療は、開始時期や治療法など、一人ひとりまったく異なります。
治療のご相談については、
「カウンセリング・セカンドオピニオンをご希望の方へ」をご覧ください。

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